月経困難症

生理痛(医学的には 月経困難症という)には
① 原因がないのに月経痛がひどい。② 筋腫や腺筋症、内膜症などの原因がある月経痛。
の2種類があります。

まずはエコーで 月経困難症の原因となる病気がないかどうかを 調べます。

何も原因がないのに 月経痛がひどい場合
① 漢方 ② 鎮痛剤 ③ 超低用量ピル ④ ミレーナなどの 治療を考えます。

月経困難症の人のお腹の中を覗いてみたら、(エコーや採血で問題がなくても)7割の人に微小な内膜症病変があった。
という研究報告もあり、 月経困難症の症状がひどい方には、早期の介入が勧められています。

西洋諸国ではEP剤(エストロゲン+プロゲステロン製剤、つまり低用量ピル)が月経困難症の治療の第一選択になっています。根本的に 内膜症の進行を 抑えることができるからです。

漢方や鎮痛剤だけの対処療法では、もしかしたら内膜症が進行してしまうかもしれません。

ただの月経痛だから。と我慢していませんか?
女性の一生のうちの月経日数を合計すると、なんと、6年にもなるそうです。
6年間苦しんで、家庭や仕事に支障をきたしながら過ごすのか。
できるだけ身体に負担をかけない方法を選択し、楽に安心して過ごすのか。

私自身も月経痛がひどく、月経痛を治したい。と思って産婦人科医になった。という経緯もあります。
医学生になってからは、漢方の煎じ薬を飲んだり、ピルを試したり、様々な方法を自分の身体で試してきました。

ここ数年で、エストロゲンの含有量を極限まで減らした超低用量ピルが保険で使用できるようになりました、
月経痛で苦しんでいる方は、ぜひ一度ご相談くださいね。